04】妊娠後期: ₀₃₎胎盤早期剥離の症状、あったらすぐ来院

胎盤早期剥離(早剥と略すこともあります)
胎盤早期剥離
★妊娠末期に起こることがあります。
★突然に胎盤が剥がれて、急激に、胎児も母体も危険な状態になります。

 

<正常の胎盤>

 

<胎盤早期剥離の胎盤>

★胎盤が剥がれて、胎盤と子宮壁の間に血腫(血の塊)ができます。強い腹痛が持続的に起こり、子宮口から出血します。

 

 

早剥は、児の脳性麻痺(脳障害、身体障害)の原因の第一位となっています。

★早剥では、胎児の死亡率は高く、助かっても児に脳性麻痺が起こることがあります。
★脳性麻痺を減らすためには、早剥が起こった時の早期対処が必要です。

  グラフは日本産婦人科医会報’17.6より

★緊急で児を生ませるか、状況により緊急帝王切開して赤ちゃんを娩出されることで、児の脳性麻痺が減らせる可能性があります。

 

早剥が起こると児も危険になる上、母体も危険な状態になります

★早剥が起ると、時間の経過とともに急速に、母体に血液凝固障害(血が固まりにくく、出血が止まりにくい状態)が起こり危険な状態になります。
★児を緊急に娩出(経膣分娩又は帝王切開で)させると、母体の状態も急速に回復します。

 

頻度1人/200人

症状:
急な下腹部痛、突然の下腹部痛
持続的な下腹部痛
多めの出血
胎動減少、
このような症状が有ったら夜でもすぐ来院して下さい。

胎盤早期剥離が起こりやすい方
喫煙(間接喫煙も含む)、
腹部打撲した方、
妊娠高血圧、
切迫早産、
前回妊娠で胎盤早期剥離した方。

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日本医療機能評価機構

胎盤早期剥離(早剥)を起こらないように注意、又早剥の症状があったら早期に受診して下さい。

 

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