胎盤早期剥離(早剥と略すこともあります):
胎盤早期剥離:
★妊娠末期に起こることがあります。
★突然に胎盤が剥がれて、急激に、胎児も母体も危険な状態になります。
<正常の胎盤>
<胎盤早期剥離の胎盤>
★胎盤が剥がれて、胎盤と子宮壁の間に血腫(血の塊)ができます。強い腹痛が持続的に起こり、子宮口から出血します。
早剥は、児の脳性麻痺(脳障害、身体障害)の原因の第一位となっています。
★早剥では、胎児の死亡率は高く、助かっても児に脳性麻痺が起こることがあります。
★脳性麻痺を減らすためには、早剥が起こった時の早期対処が必要です。
グラフは日本産婦人科医会報’17.6より
★緊急で児を生ませるか、状況により緊急帝王切開して赤ちゃんを娩出されることで、児の脳性麻痺が減らせる可能性があります。
早剥が起こると児も危険になる上、母体も危険な状態になります。
★早剥が起ると、時間の経過とともに急速に、母体に血液凝固障害(血が固まりにくく、出血が止まりにくい状態)が起こり危険な状態になります。
★児を緊急に娩出(経膣分娩又は帝王切開で)させると、母体の状態も急速に回復します。
頻度: 1人/200人
症状:
①急な下腹部痛、突然の下腹部痛
②持続的な下腹部痛、
③多めの出血、
④胎動減少、
このような症状が有ったら夜でも、すぐ来院して下さい。
胎盤早期剥離が起こりやすい方:
①喫煙(間接喫煙も含む)、
②腹部打撲した方、
③妊娠高血圧、
④切迫早産、
⑤前回妊娠で胎盤早期剥離した方。
・・・・日本医療機能評価機構
胎盤早期剥離(早剥)を起こらないように注意、又早剥の症状があったら早期に受診して下さい。
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………….