妊娠中,分娩前の胎児(元気かどうか)Check法 、
妊娠経過中は、胎児が元気かどうか、胎児の状態は悪くはないか、種々の方法でCheckします。特に妊娠後期には気を付けてCheckします。
胎児の状態が悪そうなら、お母さんは入院していただき、胎児の状態を毎日細かく詳しく観察します。本当に悪そうなら分娩誘発して早めに生ませるか、緊急帝王切開して娩出することもあります。
胎児の状態が良ければ、そのまま安心して自然経過を見ていられます。
1~5.で胎児の状態をCheckします。
1.NST(ノンストレステスト)(下記):
胎児の心拍数をモニターし、グラフ上に記録し、そのグラフから胎児の状態が良いか悪いかを判断します。
2.羊水量:
超音波で羊水量をCheckします。羊水量が少ないと胎児の状態が悪いことがあります。羊水は胎児の尿なので、羊水が少ないと「尿の 出が悪くて胎児の状態は悪そう」と考えます。
3.胎児の体重増加:
胎児の推定体重を計測して、胎児の体重増加が悪いとか、体重増加が止まっていると胎児の状態が悪いと考えます。
4.胎動:
胎動が減少すると胎児の状態が悪い可能性があります。
5.胎児呼吸様運動:
胎児が呼吸様運動しているかどうかを超音波で観察します。胎児が元気な時は、羊水中でも胸を動かし呼吸しているような動きを時々します。
空気の代わりに羊水を吸ったり吐いたりしています。常にしているわけではなく時々します。
呼吸様運動している時は胎児は元気です。
6.超音波で、臍帯動脈や大脳動脈の血流や血管抵抗を測定し胎児の状態を判断することもあります。
1~6の検査で胎児の状態が良ければ、胎児は元気で、安心してそのまま自然経過を見ていられます。
1.のNST(ノンストレステスト)とは:・・・・(次のカテゴリーにも記載されています)
胎児の心拍数をモニターし、グラフ上に記録し、そのグラフから胎児の状態が良いか悪いか判断します。
①胎児の心拍数は、通常1分間140です。
児心拍数が110~160の間(水色の範囲)にあれば正常(元気)です。
②胎動があると、児心拍数は走った後の様に一時的に増加します。胎動に伴う児心拍数の一時的な増加がある時は、胎児の状態は正常(元気)です。
③児心拍の線をよく見ると、心拍数に常に6~25/分の細かな変動(細変動)(グラフ上でギザギザ)があります。細変動がある時は、胎児の状態は正常(元気)です。
NST(ノンストレステスト)が良ければ、胎児は元気で「数日以内の胎児死亡」はなさそうです。 産婦人科ガイドライン’14
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