07】新生児: ₁₇₎股関節脱臼、予防法、健診は3か月健診で

股関節脱臼
赤ちゃんの股関節が脱臼(はずれる)する病気です。
頻度:1∼3人/1000人中
赤ちゃんの扱い方に注意すると、発生を減らしたり悪化を防止できます。

次に当てはまる場合は股関節脱臼に注意です。
向き癖が有る(右ばかり向くとか左ばかり向くとか)
女児(男児より股関節脱臼が多い)
家族に股関節が悪い人がいる
骨盤位(逆子)で生まれた
寒冷地で生まれた児、寒い時期(11月~3月)に生まれた児(厚着して足を延ばした状態で包んでしまう為)


おむつの当て方
抱き方など、赤ちゃんの扱い方を注意すると発生を減らせたり悪化を防止できます。歩き始めるまで注意しましょう。
1)
赤ちゃんの足は、基本は両膝と両股関節が十分曲がってM型に開いて、よく動ける状態が良いです。

厚着をして、足を延ばした状態で包まれ固定されていると、股関節脱臼しやすくなります。

2)
抱っこの仕方は正面抱き、「コアラ抱っこ」にします。
赤ちゃんが正面からお母さんにしがみついていると、コアラが木にしがみついた形になり、足がM型に開いた状態になります。「正面抱き用の抱っこ紐」を使ってもOKです。
  

✖「横抱きスリング」はM字型の開脚の姿勢が取れず、両足を伸ばしたままになるので良くないです。

3)

赤ちゃんの顔がいつも同じ方向ばかり向いている「向き癖」が有る場合、顔の向きとは反対側の足や股関節が立ち膝になりやすく、立ち膝側に股関節脱臼をおこすことがあります。
前述のように、立ち膝になったり、片方の足が内側に倒れこんだ状態が長く続くと、股関節が徐々に脱臼してくることがあります。

向き癖のある側の頭から体まで(右ばかり向きやすい児では右の頭から体まで)バスタオルなどを差し込んで、少し持ち上げて反対側を向かせてみてください。

お母さんのいる方を向きやすい子もいます。赤ちゃんに添い寝をしたり抱く時、いつもとは反対側にいてあげてみてください。

生後3~4か月の乳児健診の時に股関節脱臼の有無をCheckします。

日本整形外科学会、日本小児整形外科学会 Pt
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