37】避妊、 ₀₂₎Pillの説明(詳細版)

Pill(低用量Pill)・・・・・・制作中です。
の印が、追加された部分です。?

副作用が少なくなるように、女性ホルモンの含有量を減らしたPillの事を低用量Pillと言います。

 

【基本はこれだけです(通常の服用方法)】
初めて服用開始する場合月経1日目からPillを1日1錠服用開始
その後は、3週間服用+1週間休薬、を繰り返します。

【もう一つのPill服用開始法】Sunday Start
(シンフェーズT28は、この服用方法をします)。
初めて服用開始する場合、月経が始まった後の、最初の日曜日から服用開始します。
初めて服用開始する月だけですが、「服用開始から7日間」は避妊します。
以降は通常通りの、3週間服用し、1週間休薬、を繰り返します。
Sunday Startの場合は、いつも日曜日が新しいシートの服用開始日になり、飲み忘れが少くなります。又月経が週末に当たりにくいので、この方法を好まれる方もおります。

 

【Pill飲み忘れの場合】
?Pill服用開始が1∼3日遅れた場合(つまり新しいシートの開始が遅れた場合)、避妊効果が落ちるので、服用開始から1週間はコンドーム併用等をして避妊して下さい。

 

【Pillでの失敗率】
?きちんと服用していれば1年間で0.1%(1人/1000人中)ですが、実際には飲み忘れがあるので実際の失敗率は3~9%(3~9人/100人)です。統計の取り方で失敗率は多少異なりますが、大体この位の確率です。
Pillを何年も服用している内には、いろいろな不調で薬を飲む機会があるかもしれません。併用する薬によっては、Pillの効果を落とす薬もあるので注意します。

 

【Pill服用開始前、服用中の検査】
乳癌がわずかに増える可能性があります(増えないという研究もあります)。乳癌の自己検診をしてください。
子宮頸癌がわずかに増える可能性があります。Pill服用中、年1回子宮癌検査をします。

【Pillのもらい方】

【Pill費用】

 

【Pillの副効用、Pill服用していて起こる良い事柄】
生理痛が軽くなります。
?その為生理痛治療薬として服用することもあります。通常の生理痛の鎮痛剤で効かない方はPillを服用します。生理痛治療薬としてのPillは保険で処方できます。

月経前緊張症の症状良くなる事が多いです。
その為月経前緊張症治療薬として服用することもあります。通常の薬で効かない方はPillを服用します。月経前緊張症の治療薬としてのPillは保険で処方できます。

過多月経の方は月経量が減って楽になります。
その為過多月経治療薬として服用することもあります。過多月経の治療薬としてのPillは保険で処方できます。

月経不順の方でも、毎月規則正しく来ます。
月経不順の治療として服用することもあります。月経不順の治療の目的でPillを服用する場合は保険で処方できます

子宮内膜症の治療や予防になります。
子宮内膜症の治療としてを服用する場合は保険で処方できます

 

【21錠型Pillと28錠型Pillの違い】

【1相性Pillと3相性Pillの違い】
1相性Pill: 3週間分の実薬が最初から最後まで全く同じ錠剤です。
1相性Pillの方が、Pill服用日数を増減させやすいので、月経日を調整し易い(月経日を移動し易い)です。
1相性Pillの方が、服用中に不正出血が起こった場合、Pillを追加服用し易いです。

 

【Pillのマイナートラブル】

【Pillを続けていると月経量が少なくなことがあります】

 

【Pillの重大なトラブル、血栓塞栓症】
起こる確率:(1人/1100人~1人/3000人)。血栓塞栓症はPill服用してない人でも1人/2000人~1人/10000人は起こります。
Pillで血栓症が起こり亡くなる確率は1人/10万人です。転落事故死,溺死,中毒,家庭内暴力死と同等の確率です。
自然の妊娠中でも血栓症が起こり亡くなる方がいますが、自然妊娠中の血栓症死亡率は8人/10万人で、Pill服用時よりはるかに多いです。Pillで血栓症が起こることはありますが、自然妊娠中の血栓症に比べてもはるかに少ないです。

血栓塞栓症とは、血管内にカサブタの様な血の塊(血栓)ができて血管をふさぐ病気です。血栓は初め下肢の血管内にできて、そこから流れて胸の血管や脳の血管を詰まらせます。

起こりやすい時期:Pill服用開始後3~4か月以内が多です。最初の3~4か月位は気をつけます。
起こりやすい状況:脱水状態の時、長時間不動(長時間じっと座っているとか,長期安静等)の時

症状:  下肢の痛み、胸痛、激しい頭痛、激しい腹痛、視野の障害
血栓症にはごく軽症から重症まであります。

症状があったら早めに内科又は外科を受診(症状が有ったら1~2日以内に受診すると殆ど問題なく対処できます)。受診時にはPill服用を告げてください。

 

【Pill服用してはいけない方】服用禁忌
35歳以上で喫煙1日15本以上の方・・・Pillを服用すると、血栓症が起こりやすくなります。
血栓症になったことがある方
心臓、肝臓、腎臓病のある方。
子宮癌や乳癌のある方。・・・Pillを服用すると、癌が進行する可能性があります。
産後4週間以内の方。・・・Pillを服用すると、特に血栓症が起こりやすくなります。
授乳中の方でまだ母乳を続けたい方。・・・母乳の出が悪くなります。母乳の質が低下します。

 

産婦人科研修の必修知識’13、 産婦医会報’14.10、 ガイドライン婦人科外来編’14、 OC・LEPガイドライン’15、  産婦人科研修の必修知識’16~’18、  ファボワール小冊子’16、 ガイドライン婦人科外来編’17、

…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………….