レディースドック
レディースドックと人間ドックとの違い

通常の人間ドック同様、消化器系などの一般的な男女共通の項目をはじめ、乳ガン、子宮や卵巣のガン、甲状腺ホルモンの異常や膠原病、貧血など婦人科系項目を盛り込み、女性に多くみられる病気の発見を目指した検診を行ないます。
一般的なレディースドックは、子宮頸がん検診、乳がん検診を基本項目として検診を行ないます。
近年増加傾向にある婦人科系疾患が、乳がんと若年者の子宮頸がんです。いずれも早期発見が非常に重要になりますので、そのためにも定期的な受診をおすすめします。
乳房の検査
視診と触診による発見率が高い
女性がかかるガンのうち、もっとも著しい増加傾向にあるのが乳ガンです。それだけに、乳ガンに対する女性全般の関心も高まり、自己検診法や各自治体での集団検査もさかんにおこなわれています。
乳房にできる「しこり(硬結)」は、乳ガンのほかにも良性の乳腺症や線維腺腫、脂肪腫などがあるので、しこりがあるからといって必要以上の心配はしないようにして下さい。
乳ガンの検査は、まず視診と触診を行ない、この検査で約90%の確診ないし診断があった場合、さらに診断を確実にため乳房撮影や超音波断層検査が行われ、ガンが疑われれば生検や吸引細胞診により診断が確定されます。
子宮の検査
子宮ガンの多くは子宮頸ガン
乳ガンの増加に反して、子宮ガンによる死亡率は、近年著しく減少し女性のガンのうちでも約8%弱を占めているにすぎません。
子宮ガンには、子宮頸部に発生する子宮頸ガンと、子宮の体部に発生する子宮体ガンがあり、子宮頸ガンが子宮ガン全体の80~90%を占めています。レディースドックでは主にこの子宮頸ガンの検査を行なっています。
子宮頸部は、膣腔に顔を出しているので、膣鏡で直接見ることができます。また、細胞診(膣内分泌をとり、特殊な染色法でガン細胞の有無を調べる)によるガンの発見も容易です。この細胞診の診断は5段階に分けられ、段階が上がるにしたがってガンの疑いが濃厚になります。
実際の診断は、病歴や症状と視診・内診そして細胞診の結果から、ガンの疑いがあるかどうか判断します。もし、子宮体ガンを含め子宮ガンの疑いがあれば、さらにコルポスコープ検査や病理組織診断を行ない、診断の確定を期します。
これらの検査によって、ガンのほかにも子宮筋腫や子宮・膣の炎症性疾患も同時に発見できるようになります。